
2019.09.19 髪の話
スタイリング剤以外のものを髪に付けると・・?
スタイリング剤以外のものを髪に付けると・・・?
職業柄様々なスタイリング剤を試します。例えば男性のクラシックな七三分けやオールバックなら、昔からロックンロールな人が使用していた石油系ポマードがビシっと決まります。
最近メンズに人気のクールグリースなどの水溶性ポマードなんかじゃ出せないめちゃくちゃカッコイイ本物の艶と男の色気が出ます。
油性ポマード”CHARMING POMADE”
ただし水溶性ではないので、理論的にも一度髪の毛につけると水では落ちません。シャンプーで融解させれば落ちるのですが、ちょっと大変です。しかしお洒落をしてカッコつけたい男としては機能性よりも結果を重視したいと思うので、特に昔は主流のスタイリング剤でした。もちろん現在でもクラシックなヘアをキメたい男性にはお勧めのスタイリング剤の一つです。ポマードの本場はアメリカなので本場の製品をお勧めしたいところですが、アメリカ製は動物性の油分が多くさらにシャンプーで落ちにくい。比べて国産の油性ポマードは植物性なので少しでも落としやすくなっています。そういった意味でもこの阪本高生堂から発売しているCHARMING POMADEはお勧めです。
僕のスタイリング剤のこだわりは今から16年前にさかのぼります。
当時ロンドンにあるヴィダルサスーンでヘアの勉強をしていて、GREEN PARK近くのサス-ン・サロンにいたPUNK系の女性スタイリストに教えてもらったことがあります。
彼女がメンズ客のヘアセットに顔用のコールドクリームを使用していて驚きました。
何故だか尋ねると、彼女曰く「白人の髪の毛は細くて簡単には立ち上がらない。市販のスタイリング剤では時間が経つとすぐに崩れる。ただ立ち上げてスパイキーにしたいだけならヘアミストが良いが、それだと昔のパンクスみたいにパリパリになり古臭くなる。だから何か良い製品がないか探して探して、最後に見つけたのがこれよ。髪につけて良いのがスタイリング剤だけとは限らないわ、プロなら何でも試すべき」
みたいに教えてくれて、日本人のスタイリストにはない柔軟な感覚に若かった自分は感銘を受けました。
たしかにコールドクリームは髪につけると水分が蒸発し、良い感じのマット感が出て白人のコシのない細い髪の毛でも自在に動かすこができました。
それ以来、僕も様々なものを実際に髪に使う実験を繰り返してきました。
失敗も数知れませんが(例えばシェービングフォームなど笑)、成功事例も沢山あります。
代表的なものだとやっぱりこれですね。ニベアの青缶。お値段200円。
仕上げにつけると不自然に艶っぽくならないし、あくまで自然で爽やか。ヘアクリームみたいな感覚で冬の乾燥した季節にはピッタリ。しかも保湿にもなるので手にも身体にも塗れます。
成分のグリセリン、ワセリン、水添ポリイソプテン、ミネラルオイル、などは市販のヘアワックスに使われている成分とほぼ同じなので安心して使えます。
ただしデメリットは香りですね・・。あまりにポピュラーすぎる故のニベア感が出るので、これが気にならない方はお勧めです。笑
ちなみに数年前にネット上で謎のニベアムーブメントがあり検索すると様々なニベアの効能が出てきます。育毛とかでてきますけど完全な嘘なのでご注意を。トリートメントとかもよく出てきますが、これもちょっと意味が違うので気をつけてください。
男性にはお馴染み(?)のペペローション。エッチなお店や売り場に売っています。
男性のスタイリングに使うソフトジェルって、良いものだと40gで2000円くらいするし、一度に沢山使うのですぐなくなってしまいます。
で、見つけたのがこれ。実はソフトジェルと殆ど同じです。
しかも値段は360gも入っていて450円。g単位で計算すると値段も30分の1以下。
内容成分です。水、ポリアクリル酸Na、メチルパラベンの3種のみ!
このポリアクリル酸Naとはポリクオタニウムの一種で、艶が出るコーティング剤です。
スタイリングジェルに入ってるのも種類は違えど同じポリマーです。(レギュラーとハイオクの違いみたいなものです)
で、メチルパラベンは防腐剤ですね。これは化粧品には全部入っているものなので問題なし。
さすが、長年身体の最も敏感な部分に使われ続けてきたローションです。身体に悪い添加剤の類も皆無のシンプル安全処方なのは好感が持てます。もちろん髪につけて悪いこともありません。
ただし女性受けは理解ある方以外は最悪になる可能性があります。笑
買うときも慣れていない方は初めてコンドームを買う時以来のちょっとした勇気が必要でしょう。
ベビーオイル。
低刺激で肌に優しく、優れた保湿力を兼ね備えた定番アイテムです。
例えばブリーチなどのハードダメージの毛髪には結構定番でした。昔は今みたいにウエット系のスタイリング剤が全く発売されておらず、そんな時代には本当に重宝していました。
ただし椿油などもそうですけど付けすぎるとただの油っぽい髪の毛になってしまうので、量は半プッシュ程度。ワックスなどに混ぜて使うのが上手くいくコツです。
成分もミネラルオイルをはじめ髪につけても当然全く問題ない処方です。
個人的には仕事でシェービングで髭を剃る時なんかにも重宝しています。